鯉渕大輔著の注文住宅

注文住宅の素材選び

82355277「総ヒノキ造りの家」は日本人の郷愁であり、憧れでもあります。
この伝統木材を使って大工さんが手間暇かけ丁寧に作る注文住宅はまさに夢のような住まいに違いありません。
建築用材として千年以上の歴史をもつヒノキ。

その特性は、第一にその「強さ」があげられます。
伐採後200年もの間強度を増していくという驚くべき耐久性を持っています。
さらに木材そのものに薬効成分が多く含まれており、腐りにくく白蟻を寄せ付けません。

ヒノキの耐久性には目を見張るものがありますが、世界的に見ると他にもいろいろな素材、工法があります。
たとえばモヘンジョダロという遺跡がありますよね。
今でもしっかり残ってる4000年ぐらい前の遺跡ですが、あれはレンガ積みでできてるのご存知でしたか?
それだけレンガってのは耐久性があるということです。

もともとレンガ積みの家は耐久性だけでなく気密性にも優れているのですが、一般住宅では価格が高くなかなか導入できなかったのです。ですが、探せば海外の独自ルートを持っていて、高品質なレンガを安く仕入れることで今までよりも安い価格でレンガの注文住宅を提供できるような工務店さんも存在します。

話しを戻します。つまり、気密性や防寒など自分のこだわりに併せた素材をチョイスすることが大事ということです。たとえばヒノキ風呂のように、自然の木の香りは森林浴のような癒しの効果があります。マイナスイオンも豊富であり、住まう人の身も心もリラックスさせてくれます。優れた通気性は夏を涼しくし、しかも冬には温熱効果を発揮して暖かさを逃さない断熱性もありますのでエアコンに頼ることも少なくなります。

このように素材の特性を生かして自由に設計ができる注文住宅は理想の家造りでしょう。
高嶺の花と言われた国産木材も最近ではそのよさが見直され、関連業者の努力によって大幅なコストダウンが期待できるようになりました。
懐かしい「木のおうち」が庶民のあいだによみがえる日がやってくるのかもしれません。